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子犬をしつけるための基礎知識
Vol.4 しつけのコツと注意点
前のページで解説しました『本来あるべき主従関係の構築』が上手くいくとしつけの幅もさらに広がっていくのですが、まず最初は『やってイイこととイケナイことの区別を理解させる』ところからトレーニングしていきましょう。

これを子犬にも解り易く理解させる方法として最も手っ取り早いのは良いことをした時には思いっきり褒めてあげることです。

褒める時は幼い子犬でもより解り易いように大げさに褒めてあげましょう。

動物王国のムツゴロウさん(畑正憲氏)が動物に接する姿をご覧になったことがある方は解ると思いますが、これが“大げさな褒め方”の良い例です。

そして、やってはイケナイことをした時には「イケナイ!」と言い聞かせること。

ここでのポイントは「ダメでしょ〜」、「こら〜、イケナイでしょ〜」、「○○しちゃダメよ!」といったさまざまな表現を使うのではなく、ご家族みなさんで「イケナイ!」に統一しておくこと。

ご家族皆さんでいろいろな表現を使ってしまうと幼い子犬にはその違いが理解出来ずに混乱してしまいますが、「イケナイ!」のように簡潔で犬にとって聞き取り易い音感の言葉を使うことは犬のしつけにおいてとっても効果的なのです。

だからと言って、「子犬が何か悪さをしたらすぐにイケナイ!と言い聞かせればいいんだな…」と目を光らせているだけではいけません。

ここで飼い主さんが配慮すべき点は、子犬に失敗をさせないように工夫してあげること。(失敗しなければ叱る必要もありません)

例えば子犬を遊ばせるお部屋の床に観葉植物が置いてあれば、好奇心旺盛な子犬にとって恰好のおもちゃになるのは目に見えていますので、子犬の興味をそそるようなものは極力子犬の手が届かないところに移動しておくといった配慮が必要です。

また、この段階では叱ることがあっても子犬の名前を呼んではいけません。

ある程度成長して子犬が自分の名前を理解してしまえば特に問題ありませんが、まだ自分の名前を完全に理解していない段階で名前を呼びながら叱ってしまうと『名前を呼ばれる=叱られている』と勘違いして覚えてしまうことがありますので注意しましょう。

そして、多くの飼い主さんがやってしまう失敗が一度にあれもこれもと欲張って教えてしまうこと。

その代表的な例として「座れ」、「伏せ」、「お手」、「待て」などが挙げられますが、これらは繰り返し教え続けることで習慣付いていくものなので、『しつけ』と言うよりは『訓練的要素を含んだトレーニング』と言えます。

解り易く例えると、『しつけ』が一般常識や礼儀作法で、『訓練的要素を含んだトレーニング』が勉強といった感じです。

これら訓練的要素を含んだトレーニングは本来生後6ヵ月位経ってからで大丈夫なので焦りは禁物ですが、「座れ」に関しては日常的に自然と出る姿勢なのでその動きに合わせて「座れ」と声を掛けながら自然なながれでトレーニングしてあげてもいいでしょう。

ここでのポイントは1回のトレーニングに長い時間を費やさないこと。

犬はひとつのことに対しての集中力が長く持続しませんので、短時間(2〜3分)で終わらせてそれを毎日根気よく繰り返していくようにしましょう。

ただ、「座れ」をすぐにマスターしたからと言って、あれこれと教え込んではいけません。

この段階の子犬は一度にたくさんのことをマスターすることが出来ませんので、ほとんどの子犬は他のことを教えられると今までマスターしてきたことがあやふやになってきます。

例えば「座れ」をマスターした子犬に「伏せ」を教えると今まで完璧だった「座れ」があやふやになるといったパターンで、これは子犬の能力をオーバーした詰め込み教育をしているというサイン。

そうなるとせっかくマスターした「座れ」まで台無しになってしまいますので、今すぐ「伏せ」のトレーニングを中止して「座れ」のトレーニングをやり直す必要があります。

犬の知能は成犬で人間の3〜4才児程度と言われています。

当然ながら幼い子犬の知能はそれよりも劣りますので、一度にたくさんのことを教えられると混乱してしまいます。

そしてそれが原因でトレーニングが苦手(人間で例えると勉強嫌い)になってしまう恐れもありますので、子犬の能力に応じて最低限必要なことから段階を踏んで教えてあげるのが効率的で無理のない方法なのです。

そうそう、ちょっと話しが逸れますが「お手」は教える必要ありませんよ。

だって、よく考えてみれば「お手」って何のメリットもない動きで、ただ飼い主さんが自己満足しているだけですよね…?

子犬の時期は必要最低限のことだけを教えてあげるようにして、こういったあまりメリットのない(?)トレーニングをしたいのであれば、成犬になってある程度余裕が出来てからにしてあげましょうね。

以上、子犬をしつけるための基礎知識で解説してきたことをしっかりと実践していけばしつけの土台作りは完成間近ですが、実はこれと並行してもうひとつ実践すべき秘訣があります。

それはハウスの活用です。

ここで言う『ハウス』とはいわゆるケージやサークルといったペットの寝床となるスペース、すなわち子犬専用のお部屋です。

「ハウスを使うことがしつけの秘訣…?」とお感じになられるかもしれませんが、この“ハウスを活用するか否か”が今後のしつけが上手くいくかどうかを左右する大きなポイントになるのです。

それでは、ハウストレーニングのページに参りましょう。
Vol.1 しつけを始める前に
Vol.2 しつけ以前に大切なこと
Vol.3 主従関係の構築
Vol.4 しつけのコツと注意点

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