前のページではハウスの中に限定したトイレトレーニング方法を解説してきましたが、これと並行してもうひとつ実践して欲しいことがあります。

それは、お部屋の中でのトイレトレーニングですが、お部屋全体の広い範囲で行うのではなくトイレスペースの中だけに限定して行うトイレトレーニング

これはお部屋の中を自由に放した状態でのトイレトレーニングに移行する前の土台作りと考えてください。

まずは飼い主さんが今後トイレスペースにしたい場所をサークル等で囲い、その中全体にペットシーツを敷きましょう。

このサークルはハウスとして使うのではなく、あくまでトイレスペースとお部屋を区別させることを目的に一時的に使うトイレ用サークルなので、わざわざ新たにサークルを用意しなくてもOK。

【参考画像】

トイレ用サークルの部材

画像のような網状のワイヤーネットなら100円ショップで入手出来ますので、こういった部材を繋ぎ合わせてトイレ用サークルを作ってみても良いでしょう。(大型犬にちょっとは厳しいかもしれませんが…)

トイレ用サークルの用意が出来たら、最初は子犬が排泄しそうなタイミングを見計らって子犬をトイレ用サークルの中に入れてみましょう。

子犬は排泄が終わるまでトイレ用サークルの中に入ったままです。(トイレ用サークルの出入り口は閉めたままの状態)

排泄しそうなタイミングは子犬を飼い始めると徐々に判ってきますが、子犬が起きた直後や食事が終わった直後、足元の臭いを嗅ぎながらウロウロし始めた時などがそのタイミングです。

子犬がトイレ用サークルの中に入っている時、飼い主さんが子犬をじっと見ていると子犬は排泄に集中出来ませんのであえて放っておくようにしましょう。

恐らく5分も経たないうちに排泄してくれますので、上手く排泄出来た後はおもいっきり褒めてあげればOK。

このお部屋の決まった場所での排泄を毎日繰り返すことで、そこで排泄する習慣が付いてくるというワケです。

ハウスの中でのトイレトレーニングが終わって(寝床とトイレスペースの区別が出来るようになって)、なおかつトイレ用サークルの中で排泄する習慣が付いてきたら、ようやくお部屋での本格的なトイレトレーニングの始まりです。


お部屋でのトイレトレーニングを始める際に注意して欲しいのは、お部屋のスペース。

子犬をいきなりお部屋全体に放した状態か(広いスペース)らスタートするよりも、お部屋の一部を仕切るなどして限定した状態(狭いスペース)から始めるのが成功への近道です。

また、前の段階で使っていたトイレ用のサークルは撤去せず、当面はは自由に出入りできる状態で残しておきましょう。

まだこの時点では恐らく粗相をしてしまうでしょうから、カーペットなど汚されては困る部分にはペットシーツを敷いておいた方が良いでしょう。(この段階での粗相は決して失敗と捉えないでください)

ハウスの中でのトイレトレーニングで排泄する位置の傾向が出てきたように、ここでも同様にトレーニングを続けていけばいずれは自らトイレスペースに行って排泄してくれるようになります。

そうなったらお部屋でフリーにするスペースを少しずつ広げていき、最終的にお部屋全体でフリーにした状態でもトイレスペースに行って排泄するようになればお部屋の中でのトイレトレーニングは完了です。

なお、排泄の際にタイミング良く「ワンツー・ワンツー」、「オシッコ・オシッコ」、「ウンチ・ウンチ」といったコマンド(合図)を出すことで、その言葉に反応して排泄するようにしつけることも可能です。


そうは言っても、上手くいかないことだってありますよね…。

今まで順調だったのに、途中でまったく上手く出来なくなる子もきっといるはず。

そんな時はひとつ前段階の段階に戻ってもう一度やり直してみましょう。

つまづいたら繰り返しです。

ここまで完璧に出来るようになるまでの期間は個体差によってさまざまですが、そもそもトイレトレーニングは犬の動物的習性に依るところが大きいので決して難易度が高いトレーニングではありません。

根気よく続けて行けば必ず習慣化しますので、焦らず見守ってあげてくださいね。

お手入れかんたんケージ
色々使って結局最後にたどり着く、丈夫な造りで使い勝手バツグンのお手入れかんたんケージ
https://www.inuno-cage.com/cage/


室内飼育のトイレスペースはお部屋や廊下などハウスから近い場所が一般的ですが、お風呂場をトイレスペースとして活用する方法もあります。

トレーニング方法はお部屋の中と同様ですが、バスタブの蓋は閉めて風呂場内に置いてあるものの誤飲防止には配慮が必要です。

お部屋とお風呂場が離れているような場合、子犬にとっては少々ハードルが高くなるかもしれませんが、お風呂場ならおしっこはそのまま水で流せるのでペットシーツを使う必要がありません。

それでは、次はトイレトレーニングとはちょっと違うのですが、トイレのマナーについてお話ししていきましょう。

 

次のページ
【トイレトレーニング】3.トイレのマナー