前のページでも触れたように、近年は『家族の一員』としてペットを飼育するスタイルが主流となってきました。

“ペットは家族の一員”という考え方にはもちろん賛成ですが、あくまでも“人間と犬”というそれぞれの立場を忘れてはいけません

本来、野生の犬やオオカミは1頭のボスを筆頭に群れを成して生活し、群れのメンバーはボスに絶対服従です。

ちょっとでも反抗すればガブッ!と噛まれて一喝されます。

当然、食事の順番はボスが最優先で、ボスの食事が終わってから群れのメンバーたちはようやく食事を摂ることが出来るのです。

その代わりに、群れに外敵が襲ってきた時はボスが身体を張って群れのメンバーたちを守ります。

ボスはやりたい放題で威張ってばかりの独裁者ではなく、群れのメンバーから絶対的な信頼を得ている絶大なる存在なのです。

それとは対照的に近年ペットとして飼われているワンちゃんはご家族みなさんからチヤホヤされているケースが多く、そういったワンちゃんには残念ながら“絶大なる存在”に値するボスがいないケースがほとんど…。

ボスが存在しないということは何か度が過ぎた行動を起こしても本気で叱られることがないのでやりたい放題…。

もちろん飼い主さんは叱っているつもりでしょうが、飼い主さんのことをボスと認めていないワンちゃんは叱られているなんて感じないので、当然言うことを聞くはずがありません。

状況によってはワンちゃん自身が家族の中でボスと化し、飼い主さんに何か気に入らないことをされると攻撃的な態度を見せるといったケースもあります。

つまり、ペットを飼育するご家庭にもボスが必要なのです。

例えばご家族の中でお父さんがボスになったとしましょう。

あっ、もちろんお母さんでもOKですよ^^;

そして、その下にお母さん(お父さん?)やお子さんが位置し、最下位が子犬といった序列をイメージしてください。

そうです、いわゆる“主従関係”というやつです。

“主従関係”というワードを聞くと少々抵抗を感じてしまうかもしれませんが、野生で暮らす犬やオオカミの群れ社会ではごく当たり前のことで、我々人間がペットである子犬をしつける上でもこの序列が重要なポイントとなってくるのです。

犬は自分より上位の者からの指示に従い、それを達成させることで満足感を得る習性の動物なので、飼い主さんが愛犬から絶対的な信頼を得ていればワンちゃんは自然と飼い主さんの命令に従ってくれるのです。

しかしながら、こういった考えとは逆で「近年はペットの飼育スタイルが昔のそれとは変わりつつあることから、ペットのしつけに主従関係など必要ない」といった意見もちらほら聞くようになりました。

確かに人間と犬とでは根本的に異なりますので、人間的な感覚で絶対服従させようとする強引な手法では上手くコミュニケーションが取れないこともあるでしょう。

では、ペットには本当に主従関係が必要ないのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

考えてみてください。

犬の訓練士さんはなぜ飼い主さんが手に負えない凶暴なワンちゃんでも上手くコントロール出来るのでしょうか?

それは訓練士さんがトレーニングに入る前に『訓練士=上位』で『犬=下位』という主従関係をワンちゃんに認識させているから出来ることなのです。

そうです、これこそがまさに主従関係の構築なのです。

主従関係を築いた後のトレーニング方法に関してはワンちゃんの個性や訓練士さんの考え方によってさまざまな方法がありますが、実践的なトレーニングに入る前の段階で欠かすことが出来ない基礎となる土台は“主従関係の構築”以外の何モノでもありません

当然、訓練士さんはプロなのであっという間に主従関係を築くことが出来ますが、みなさんはペットとして子犬を迎えたのですからそこは無理をせずに普段の生活を通じながら無理なく徐々に理解させていくことがより自然で優しい方法です。

現代の犬たちにも祖先であるオオカミの習性はまだまだ残っています。

主従関係の構築はしつけの土台作りを行う上で欠かすことが出来ませんので、まずは強固な土台(主従関係)を完成させた上で各家庭のライフスタイルに合ったしつけに移行していく方法が望ましいと言えるでしょう。

その“強固な土台”こそが飼い主さんと愛犬を強い信頼関係で結ぶ絆となるのです。

では、その本来あるべき主従関係を築くためには一体どうすれば良いのでしょうか?

次のページではその方法を説明していきましょう。

 

次のページ
【子犬をしつけるための基礎知識】3.主従関係の構築

 

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