前のページでは子犬をしつける上でのコツと注意点について解説してきましたが、ここでは多くの飼い主さんがついやってしまう間違ったしつけについて説明していきましょう。

まずひとつめの“間違ったしつけ”は最初からあれもこれもと欲張って子犬に教えてしまうこと

念のため申しておきますが、これはあくまでも「生後6ヶ月齢に満たない子犬に対しては早過ぎる」という意味であって、ある程度の月齢に達した子犬や成犬であれば決して間違ったしつけではありませんのでその点は誤解しないでくださいね。

まず多くの飼い主さんが子犬を迎えてすぐに教えようとするのが「お座り」、「伏せ」、「待て」といったことではないでしょうか?

「座れ」だったら日常的に自然と出る姿勢なのでその動きに合わせて「座れ」と声を掛けながら自然なながれで教えてあげるくらいなら良いのですが、月齢の浅い子犬に「伏せ」や「待て」を一生懸命教えるのは早過ぎます。

そもそも「伏せ」や「待て」というのは『しつけ』と言うよりも初歩的な『訓練』であって、我々が小学校で教わる勉強を幼稚園児に教え込んでいるようなもの

『しつけ』が日常生活に必要なルールや常識を経験しながら徐々に学んでいくことだとすれば、『訓練』は頭を使って考えなければならない勉強です。

犬の知能は成犬(一般的には1才になると成犬)でも人間の3~4才児程度と言われていますので、子犬の知能はそれよりも劣ります。

もちろん子犬でも繰り返し教えてあげればそれなりに覚えてくれますが、幼い時期から『訓練』ばかりに力を入れてしまうとそれが負担となり、やがてしつけやトレーニングが苦手な子(=人間で言う“勉強嫌いな子”)に育ってしまう恐れがあります。

ですので、「伏せ」や「待て」は後回しでOK

こういった訓練的な要素を含んだしつけは本来生後6ヶ月齢頃から始めれば大丈夫です。

そして、今は(月齢の浅い子犬には)まだ必要ありませんが、いずれこういった訓練的要素を含んだしつけを行う上でのポイントは1回のトレーニングに長い時間を費やさないこと。

犬はひとつのことに対しての集中力が長く持続しませんので1回のトレーニングはなるべく短時間(2~3分)で終わらせ、それを毎日根気よく繰り返していくことが大切です。

生後6ヶ月齢に達した子犬であっても一度にたくさんのことをマスターすることは出来ませんので、新しいことを覚えると今までマスターしてきたことがあやふやになってくる場合があります。

例えば「座れ」をマスターした子犬に「伏せ」を教えていくと今まで完璧だった「座れ」があやふやになるといったパターンで、これは子犬の能力をオーバーした詰め込み教育をしているというサイン。

このように今までのトレーニング成果が落ちてきているように感じた場合は新しいトレーニング(ここでは「伏せ」)を一旦中止して、ひとつ前に教えたトレーニング(ここでは「座れ」)をやり直すようにしましょう。

そうそう、ちょっと話しが逸れますが「お手」は教える必要ありませんよ。

だって、よく考えてみると「お手」って何のメリットもない所作で、飼い主さんがただ自己満足しているだけですよね…?

子犬の時期は必要最低限のことだけを教えてあげるようにして、こういったあまりメリットのない(?)トレーニングをするのであれば、成犬になってしつけにある程度余裕が出来てからにしてあげましょうね。

そしてもうひとつの“間違ったしつけ”は必ずしも『間違い』ではないのですが、ワンちゃんに英語で指示を出すこと

「グーッド」、「ノー」、「ウェイト」などワンちゃんに英単語で指示を出す日本人の飼い主さんを見たことがあると思いますが、日本人なら普段使っている日本語で指示を出すのが自然です。

プロは複数のワンちゃんに違った指示を出すために異なる言葉(日本語&英語など)を使い分けることがありますが、ペットとして飼育する一般の飼い主さんにその必要はまずありません。

また、室内飼育のワンちゃんは飼い主さんと一緒に過ごす時間が多いため、普段よく使っている言葉や家族間のカンタンな会話なら理解していることがあります。

それならわざわざ愛犬にだけ英語で指示を出すのではなく、普段と同じように日本語で話しかけてあげるべきですよね?

理由はそれだけではありません。

ネイティブレベルに英語がペラペラの飼い主さんは別として、日本の英語教育しか受けたことがない日本人が話す英語には感情が込められていない場合がほとんど…。

ワンちゃんとコミュニケーションを取るためには、やはり自然と感情が伝わる日本語(母国語)が一番なのです。

そして、日本語は英語よりも息を強く吐く響き(=犬が発する声に近い音)が多いので、ワンちゃんにとって日本語は比較的聞き取り易い音感とも言われています。

ですので、日本国内でワンちゃんを飼育する日本人のみなさんが愛犬とコミュニケーションを取る際にはなるべく日本語で話しかけてあげましょうね(^。^)


以上、『子犬をしつけるための基礎知識』で解説してきたことをしっかりと実践していけばしつけの土台作りは完成間近ですが、実はそれをより完璧なものに近付けるための重要なポイントがもうひとつあります。

それはハウスの活用です。

ここで言う『ハウス』とはいわゆるケージやサークルといったペットの寝床となるスペース、すなわち子犬専用のお部屋。

「ハウスを使うことがしつけの秘訣…?」と感じるかもしれませんが、ハウスは本来あるべき主従関係を築く上で相乗的な効果を発揮し、今後のしつけを成功させるための強力な武器となるのです。

詳しくはハウストレーニングのページで解説していきましょう。

 

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【ハウストレーニング】1.ハウスのあり方

 

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色々使って結局最後にたどり着く、丈夫で使い勝手バツグンのお手入れかんたんケージ
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